本記事では、『福祉住環境コーディネーター2級』を半年間コツコツ独学で合格した私の経験とおすすめ参考書をご紹介します。
福祉住環境コーディネーターとは
東京商工会議所が主催する公的資格
福祉住環境コーディネーターとは、高齢者や障がい者がなるべく自立して暮らせる住環境を提案するコーディネーターです。
建築と医療の2つの分野の知識を要する資格で、資格取得後は建築分野と医療・福祉分野の専門家など異分野の専門家と連携をとりながらクライアントに提案できることが期待され、活かせる就職先としては介護や福祉、建築分野と様々になります。
福祉住環境コーディネーター2級を持っていると、介護保険法で住宅改修が必要な「理由書」の作成が認められます。
昔は建築なら建築専門家で福祉なら医療や介護の専門家と各々であったが、これからはその各々の連携が大切になっていく時代です。なので、就活でもこの資格を持っていることで、持っていない人に比べて差をつけられるかと思います。
試験概要
IBT使用機器について、タブレットやスマホでは受験できませんので注意して下さい。 PCの推奨は以下の通りです。
受験要項(2024年)
福祉住環境コーディネーター2級および3級は、「試験当日に日本国内に居住している者」であれば受験することができます。ただし、1級試験の受験資格は、2級試験の合格者のみです。
受験方式 | IBT方式 |
概要 | 受験者自身のPCで受験 |
試験申込 | 【第52回】6月7日(金)~6月18日(火) 【第53回】10月11日(金)~10月22日(火) |
試験期間 | 【第52回】7月12日(金)~8月1日(木) 【第53回】11月15日(金)~12月5日(火) |
試験形式 | 多肢選択式 |
試験時間 | 90分 |
受験料 | 【2級】7,700円(税込) 【3級】5,500円(税込) |
各地のテストセンターで行うCBT方式の受験料は別途CBT利用料2,200(税込)がかかります!
受験要項の最新情報や詳細は、東京商工会議所公式サイトでご確認お願い致します。
申込方法
申込方法は、IBT方式orCBT方式で申し込みフォームが異なります。詳しくは、東京商工会議所公式サイトの受験案内・お申込みの「お申し込み」をご確認ください。
東京商工会議所のお申し込みはこちら
福祉住環境コーディネーター2級の出題範囲
- 高齢者・障害者を取り巻く社会状況と住環境
- 福祉住環境コーディネーターの役割と機能
- 障害のとらえ方
- リハビリテーションと自立支援
- 高齢者・障害者の心身の特性
- 在宅介護での自立支援のあり方
- 高齢者に多い疾患別にみた福祉住環境整備
- 障害別にみた福祉住環境整備
- 福祉住環境整備とケアマネジメント
- 福祉住環境整備の進め方
- 福祉住環境整備関連職への理解と連携
- 相談援助の実践的な進め方
- 福祉住環境整備の共通基本技術
- 生活行為別福祉住環境整備の手法
- 福祉住環境整備の実践に必要な基礎知識
- 福祉用具の意味と適用
- 生活行為別にみた福祉用具の活用
合格率と難易度
福祉住環境コーディネーター2級および3級に合格するためには、100点満点中70点以上の得点が必要です。
2018(平成30)年度から2022(令和4)年度までの福祉住環境コーディネーター2級の年度ごとの合格率は、以下の表のとおりです。
試験年 | 実受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) |
2023 | 14,344 | 5,471 | 38.1 |
2022 | 13,263 | 4,903 | 37.0 |
2021 | 10,617 | 7,201 | 67.8 |
2020 | 10,778 | 5,043 | 46.8 |
2019 | 19,535 | 7,366 | 37.7 |
2018 | 21,840 | 6,249 | 28.6 |
2019(令和元)年度の合格率は約38%ですが、内訳は7月:約30%、11月:45%とばらつきがあります。過去の合格率から考えても合格難易度はその試験によって難易度が変わることがあります。
福祉住環境コーディネーター試験は、1年に2回あるので一発合格にこだわらずに2回目までに合格を狙う気持ちでも良いかと思います。
独学での勉強方法
ほとんどの資格試験勉強で言えることですが、『過去問を解く』ことが重要ですが、福祉住環境コーディネーター試験では公式テキストを購入することをおすすめします。
福祉住環境コーディネーター2級の公式テキストは、大型書店以外ではあまり販売されていなく、東京商工会議所公式サイトだと送料(全国一律530)円かかりので、ネット購入がおすすめです!
2023年10月時点最新版は改訂6です。辞書としても使用できるので過去問に出題された箇所をマーカーで引き、自分の辞書代わりでも役立ちます。
おすすめ独学参考書
今回の参考書を紹介した基準は次のポイントです!
- 公式テキストに対応
- 予想問題集が付属
- 解説、テキストなどが見やすい
- 大手資格試験予備校が出版
実際に使用していた参考書
ユーキャンの福祉住環境コーディネーター2級
重要問題集&予想模試
より理解を含めるのであれば、こちらもおすすめです。過去の試験の出題内容から各レッスンA、B、Cの3段階で重要度を表示し、学習のカギとなる内容は、各項目の冒頭で簡潔に説明されています。
ユーキャンの福祉住環境コーディネーター2級
速習テキスト
合格した友人が使用してた参考書
福祉住環境コーディネーター検定試験
2級過去問題集&実力テスト2024
勉強方法
実際に勉強していた方法を以下にまとめました。私もはじめは回答を見ないとほぼ分からない状態でした…
- 過去問をどんどん解いてすぐ回答を見る
- 分からない言葉などがでてきたら福祉住環境コーディネーター公式テキストで探しマーカーをつける
- 公式テキストにマーカーをつけた部分が含まれる章をさっと読む
- 1-3の繰り返しでひとまず問題集1周を終わらせる
- 2周目からはしっかり問題を考えてから答え合わせを行う
- 予想問題集を解く
- 直近の過去問を解く
1から4と5はそれぞれ2ヶ月くらいかけてのんびり勉強しました。ちなみに過去問の模範解答が、東京商工会議所公式サイトにありましたので、ご参考に活用できるかと思います。
コツコツやれば、のんびり独学でも十分に合格できます!
まとめ
当時、大学で建築×福祉の研究室に所属していました。福祉住環境コーディネーターを勉強したことで建築や福祉など各々の専門分野と連携を考えることができるようになり、高齢社会へ突入する日本にとって必要になってきそうな資格だと思いました。
難易度もそこまで高くはないので、半年間コツコツ勉強すれば福祉住環境コーディネーター2級を独学で合格することができるかと思います。
福祉住環境コーディネーター2級の資格を持っていたことで、今後の高齢社会を考えているという観点で就活にも役立ちました。なので福祉や建築の仕事をしている人やこれからしようとする人は勉強して損はないと思います。