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【2024年度版】技術士補『上下水道部門』のおすすめ参考書と勉強方法

資格
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本記事では、技術士補上下水道部門」を4ヶ月コツコツ独学で合格した私の経験とおすすめ参考書を紹介します。免除科目は無かったので基礎科目から学習しました。

技術士補とは

技術士補(技術士第一次試験ともいう)は、指導者である技術士を補助する役割を担っています。技術士補になるには、一次試験に合格する以外にも指定の教育機関を修了していれば免除されます。

技術士は、科学技術者にとっては、最も権威ある国家資格と言われ国内外でも一目置かれている資格で、部科学省認定の技術部門の業務を行える国家資格です。

技術士補になった後は、指導技術士のもとで4年間の実務経験(総合技術管理部門は7年)により、二次試験の受験資格を得ることができます。

つまり、一次試験を受けてから技術士資格を獲得するまでに、最低でも4年はかかるという計算になるため、技術士を目指す人は、早めに技術士補を合格して、経験を積みたいところです。

技術士補「上下水道部門」

技術士補の試験は、文部科学省令で定める技術部門ごとに実施されます。第一次試験で合格した技術部門以外の技術部門の第二次試験を受験できます。

機械部門繊維部門衛生工学部門情報工学部門
船舶・海洋部門金属部門農業部門応用理学部門
航空・宇宙部門資源工学部門森林部門生物工学部門
電気電子部門建設部門水産部門環境部門
化学部門上下水道部門経営工学部門原子力・放射線部門
出典:公益社団法人日本技術士会公式HP

また、第二次試験のみ実施される「総合技術監理部門」があります。技術士の専門分野の中でも最上位に位置付けられる資格とされています。

免除制度について

以下に該当する人は、技術士補試験の全部または一部の試験科目が免除になります。

免除科目条件
すべてJABEE認定プログラム修了者
基礎科目旧技術士試験制度下での合格者(平成14年度以前の二次試験で合格した技術部門と
同一の技術部門で受験、第二次試験で合格した技術部門と別の技術部門で受験する場合)
「JABEE認定プログラム修了者」の詳細は、一般社団法人日本技術者教育認定指定機構公式HP等でご確認下さい

中小企業診断士の資格保有者は「経営工学」、情報処理技術者の試験合格者は「情報工学」の専門科目が免除になりますが、現状、上下水道部門の専門科目免除は無いです。

試験概要

令和6年度(2024年度)の技術士第一次試験の実施については、以下のとおりとなっています。

試験日令和6年11月24日(日)
受験申込書等
配布期間
令和6年6月7日(金)~6月26日(水)
申込受付期間令和6年6月12日(水)~6月26日(水)
書留郵便(6月26日(水)までの消印は有効)で公益社団法人日本技術士会宛てに提出
受験料11,000円
試験方法マークシート方式(5肢択一)
合格発表日令和7年2月
出典:公益社団法人日本技術士会公式サイト,2024年

詳細などは、公益社団法人日本技術士会公式サイトでご確認お願い致します。

受験資格

技術士補は、年齢、性別、学歴、実務経験などの制約はなく誰でも受験することができます。

技術士補「上下水道部門」の試験科目は以下の3つです。

科目試験時間出題数配点
基礎科目1時間5群(6問/群で3問選択して回答)15
適正科目1時間15問15
専門科目2時間35問(25問選択して回答)50
出典:公益社団法人日本技術士会公式HP

基礎科目

基礎科目は、科学技術全般にわたる基礎知識を問う問題が出題されます。

出題分野は次のとおりで、1〜5群あり、それぞれ6問ずつ出題されますが、6問のうち3問選択し回答します。

  1. 設計・計画に関するもの(設計理論、システム設計、品質管理等)
  2. 情報・論理に関するもの(アルゴリズム、情報ネットワーク等)
  3. 解析に関するもの(力学、電磁気学等)
  4. 材料・化学・バイオに関するもの(材料特性、バイオテクノロジー等)
  5. 環境・エネルギー・技術に関するもの(環境、エネルギー、技術史等)

適正科目

技術士法第四章(技術士等の義務)の規定の遵守に関する適性を問う問題です。

出題内容は、一般常識と技術士法や知的財産権、情報セキュリティーなどで、業務を実施する中で必要な知識などが出題されるので、けっこう重要な科目かと思います。

専門科目

次の表に示す技術部門に係る基礎知識及び専門知識を問う問題です。上下水道部門は、赤字で示しています。

出題数は35問ですが、25問を選択して回答します。

専門科目専門科目の範囲
1.機械材料力学/機械力学・制御/熱工学/流体工学
2.船舶・海洋材料・構造力学/浮体の力学/計測・制御/機械及びシステム
3.航空・宇宙機体システム/航行援助施設/宇宙環境利用
4.電気電子発送配変電/電気応用/電子応用/情報通信/電気設備
5.化学セラミックス及び無機化学製品/有機化学製品/燃料及び潤滑油/
高分子製品/化学装置及び設備
6.繊維繊維製品の製造及び評価
7.金属鉄鋼生産システム/非鉄生産システム/金属材料/表面技術/金属加工
8.資源工学資源の開発及び生産/資源循環及び環境
9.建設土質及び基礎/鋼構造及びコンクリート/都市及び地方計画/
河川、砂防及び海岸・海洋/港湾及び空港/電力土木/道 路/
鉄 道/トンネル/施工計画、施工設備及び積算/建設環境
10.上下水道上水道及び工業用水道/下水道/水道環境
11.衛生工学大気管理/水質管理/環境衛生工学(廃棄物管理を含む。)/
建築衛生工学(空気調和施設及び建築環境施設を含む。)
12.農業畜 産/農芸化学/農業土木/農業及び蚕糸/農村地域計画/
農村環境/植物保護
13.森林林 業/森林土木/林 産/森林環境
14.水産漁業及び増養殖/水産加工/水産土木/水産水域環境
15.経営工学経営管理/数理・情報
16.情報工学部門コンピュータ科学/コンピュータ工学/ソフトウェア工学/
情報システム・データ工学/情報ネットワーク
17.応用理学部門物理及び化学/地球物理及び地球化学/地 質
18.生物工学部門細胞遺伝子工学/生物化学工学/生物環境工学
19.環境部門大気、水、土壌等の環境の保全/地球環境の保全/
廃棄物等の物質循環の管理/環境の状況の測定分析及び監視/
自然生態系及び風景の保全/自然環境の再生・修復及び自然とのふれあい推進
20.原子力・放射線部門原子力/放射線/エネルギー
出典:公益社団法人日本技術士会公式HP

技術士補「上下水道」の合格率と難易度

技術士補「上下水道」の合格率は、2021年度の合格率がここ過去10年で最も低い31.7%となり、次いで、2013年度(試験改正時)は合格率40%と下回ったものの、50%を上回る年度もあります。

2021年度以外を見ると難易度は比較的高くはないですか、稀に合格率が低い年度もあるため注意が必要です。

技術士補の合格基準は、基礎科目(15点満点中8点)、適性科目(15点満点中8点)、専門科目(50点満点中25点)の3科目それぞれ50%以上の得点が必要です。

全ての科目の半分以上が正解すれば良いので、問題集の全てを理解しなくても十分に合格できます!

2012(平成24)年度から2023(令和5)年度までの技術士補「上下水道部門」の合格率は、以下の表のとおりです。

年度受験者数(人)合格者数(人)合格率(%)
令和5(2023)1,69260335.6
令和4(2022)1,15047141.0
令和3(2021)1,09234631.7
令和2(2020)91838441.8
令和元(2019)57628950.2
平成30(2018)1,03443442.0
平成29(2017)1,30765450.0
平成28(2016)1,11849944.6
平成27(2015)1,18067457.1
平成26(2014)1,09064058.7
平成25(2013)1,01339739.2
平成24(2012)99554254.5
出典:公益社団法人日本技術士会公式HP

勉強方法とおすすめ参考書

技術士補「上下水道」の参考書は大きく分けると、共通科目(基礎科目、適性科目)と専門科目の2種類ありますが、共通科目の参考書は必要かと思います。特に基礎科目の解説が重要です。

私は化学の知識がほとんど忘れていたので、初めに購入した参考書の解説だとあまり理解できず、下記で紹介する参考書を再度購入しました!

共通科目

私が実際に勉強していておすすめする参考書は、ユーキャンの『技術士第一次試験 基礎・共通 過去問&予想問題』です。

はじめに購入した共通科目の参考書は、過去問の解説が丁寧ではなかったので、こちらの参考書を再購入しました。

基礎科目は大学の講義で補える人もいるかもしれませんが、私は初見で解いた問題ばかりでこの参考書くらい丁寧に解説が記載ないと理解できませんでした。

もし解説を読んでも理解できない場合や時間がない場合、試験は50%以上正解すれば良いので苦手分野もしくは解けない問題は飛ばしても大丈夫です!

技術士補「上下水道部門」

公益社団法人日本技術士会公式HPより過去問が掲載されていますので、10年分くらい印刷して実際に過去問解きながら勉強するのが一番おすすめかと思います。

分からない問題はネット検索して調べるの繰り返しです。もちろん最初は全て分からない問題かもしれませんが過去問を解いていくうちに知識がついてきます。

ただし、上下水道関連の知識が全くない人が受験するのであれば、ネットで調べるだけは難しいので参考書を購入した方が時間短縮になるかもしれません。

試験が始まる直前に見直しで、自分が使用していた参考書を確認すると思いますが、その時、試験会場で多くの受験者が使っているのを見た参考書は、『技術士第一次試験[上下水道部門]択一式問題集(改訂版)』です。ちなみにこの参考書は技術士第二次試験も出版しています。

『技術士第一次試験「上下水道部門」専門科目択一式問題厳選250問<解答と解説>」の第3版です。技術士補「上下水道部門」の参考書自体少ないのですが、その中では最低限は詰まっていて見やすい参考書だと思います。こちらも会場で多くの人が使用していました。

さいごに

技術士補に合格しても「技術士補」となる資格を有する人になっただけです。有資格者が公益社団法人日本技術士会に登録の申請をしてからはじめて「技術士補」となります。技術士を補助する役割を担って業務をこなすのであれば登録しておいた方がおすすめです。

また、技術士補を登録してから、技術士の受験資格を有するまで、指導技術士のもとで4年間の実務経験(総合技術管理部門は7年)が必要になるため、技術士を目指す人にとって、早めの技術士補取得がおすすめです。

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