Ⅲ-11
Ⅲ-11 配水池に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
- 池数は,原則として2池以上とする。
- 有効水深は,原則として8〜12mとする。
- 有効容量は,給水区域の計画1日最大給水量の12時間分を標準とする。
- 配水池の流入部は,越流ぜきを設けるか,流入管を落とし込み方式とずるか又は逆止弁を設ける。
- 高水位から配水池上床版まで30 cm程度の余裕高をとる。
2. 不適切
配水池の有効水深は、3〜6m程度を標準とする。
Ⅲ-12
Ⅲ-12 配水管の菅径に関する次の記述の,□に入る語句の組合せとして最も適切なものはどれか。
配水管の管径は,管路の動水圧が,平常時,火災時のいずれにおいても,それぞれ設計上の最小 ㋐ 以上になるような大きさにする。また,給水区域内の ㋑ 分布が均等になるように各管径を決めなければならない。
管径の計算に当たっては,配水池,配水塔及び高架タンクの水位は,いずれも ㋒ をとる。管水路の流葦計算式のうち,最も代表的なものは ㋓ 公式である。
選択肢 | ア | イ | ウ | エ |
---|---|---|---|---|
1. | 静水圧 | 流量 | 低水位 | ハーディ・クロス |
2. | 動水圧 | 水圧 | 低水位 | ヘーゼン・ウイリアム |
3. | 動水圧 | 流量 | 低水位 | ハーディ・クロス |
4. | 静水圧 | 水圧 | 高水位 | ヘーゼン・ウイリアム |
5. | 静水圧 | 流量 | 高水位 | ハーディ・クロス |
2. 不適切
回答の問題文通り。日本で一般的に用いられる管水路の流量公式の一つでもあるヘーゼン・ウイリアム公式は次式の通りです。
H=10.666•C-1.85•D-4.87•Q1.85•L
H:摩擦損失水頭(m)、C:流速係数、D:管内径(m)、Q:流量(m3/s)、L:延長(m)
Ⅲ-13
Ⅲ-13 計画・設計段階におけるポンプのキャピテーション対策に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
- ポンプの据付位置をできるだけ下げる。
- 吸込管の口径はできるだけ大きくする。
- ポンプの回転速度を低くする。
- 吸込側のバルブを絞り,流量を制御する。
- 両吸込形のポンプを採用する。
4. 不適切
吸込側のバルブを絞ることは避けます。
Ⅲ-14
Ⅲ-14 開水路に関する次の記述の,□に入る語句・数値の組合せとして最も適切なものはどれか。
開水路における平均流速は,マニング公式で求められる。この公式によると,平均流速は, ㋐ の ㋑ 乗に比例する。また,与えられた流水断面に対して,径深が ㋒ であるような断面を水理的最良断面という。
選択肢 | ア | イ | ウ |
---|---|---|---|
1. | 潤辺 | 1/2 | 最小 |
2. | 流積 | 2/3 | 最小 |
3. | 潤辺 | 2/3 | 最大 |
4. | 流積 | 2/3 | 最大 |
5. | 潤辺 | 1/2 | 最大 |
4. 適切
回答の問題文通り。開水路における平均流速はガンギレー・クッター公式又はマニング公式があるが、通常は次式のマニング公式を使用します。
V=1/n •R2/3•I1/2
V:流速(m/s)、R:径深(m)、I:水面勾配、n:粗度系数
Ⅲ-15
Ⅲ-15 浄水施設の排水処理に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
- 排水処理施設は,発生ケーキが処分又は有効利用に適した処理ができるものとする。
- 固形物量は,原水濁度の変動に左右されるので,変動が大きい施設の設計においては,高濁度時の固形物を一時貯留し,平常時に処理できるよう考慮する。
- 排水を再度原水として利用するクローズドシステムを採用する場合は,浄水処理のエ程に支障を及ぼすことのないような措置を講じる。
- アルミニウムの原水濁度に対する添加比(ALT比)が低い方が,脱水性は悪い。
- 排水処理施設からの発生ケーキは,「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」で汚泥(無機性汚泥)に該当し,産業廃棄物の取扱いを受ける。
4. 不適切
アルミニウムの原水濁度に対する添加比(ALT比)が低ければ低いほど比抵抗値が小さく、脱水性が良くなります。
Ⅲ-16
Ⅲ-16 水道水質の農薬に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
- 農薬類は水質管理目標設定項目に位置づけられており,現在120種が対象農薬リストとして掲載されている。
- 対象農薬リストに掲載されている農薬類は,全種類を測定するのが原則である。
- 農薬類は,検出値と目標値の比の和として, 1を超えないこととする総農薬方式が適用されている。
- 農薬類のうち,水質基準への分類用件に遥合する農薬については,個別に水質基準を設定することになっている。
- 有機リン系農薬であるダイアジノンは原体のみならず,そのオキソン体の濃度も測定し,原体の濃度とオキソン体濃度を原体に換算した濃度を合計して算出する。
2. 不適切
測定を行う農薬については、各水道事業者等がその地域の状況を勘案して適切に選定すると「水道維持管理指針2006」に記載あり、全種類を測定するは間違いです。
Ⅲ-17
Ⅲ-17 水質基準に関する省令等の改正に関する次の記述の,□に入る語句の組合せとして最も適切なものはどれか。
平成26年4月1日に水質基準項目として新たに ㋐ が追加され,水質基準は0.04mg/L以下となった。
平成27年4月1日に水質基準項目の ㋑ に係る水質某準が0.03 mg/L以下に強化された。
選択肢 | ア | イ |
---|---|---|
1. | 亜硝酸態窒素 | クロロホルムとブロモホルム |
2. | 硝酸態窒素 | クロロホルムとブロモホルム |
3. | 亜硝酸態窒素 | ジクロロ酢酸とトリクロロ酢酸 |
4. | 硝酸態窒素 | ジクロロ酢酸とトリクロロ酢酸 |
5. | 亜硝酸態窒素 | ジクロロアセトニトリルと抱水クロラール |
3. 適切
回答の問題文通り。
Ⅲ-18
Ⅲ-18 下水道の計画汚水量に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
- 計画汚水量は,下水道施設計画・設計の基本数値であり,計画1日平均汚水量,計画1日最大汚水量及び計画時間最大汚水量の3つの汚水量について求める。
- 計画1日平均汚水量は,計画年次における年間の発生汚水量の合計を365日で除したものであり,使用料収入の予測等に用いる。
- 計画1日最大汚水量は,計画年次における年間最大汚水董発生日の発生汚水量であり,主に処理場の施設設計に用いる。
- 地下水量は,計画区域と類似した条件の施工事例等から推定する。なお,推定が困難な区域については,生活汚水量と営業汚水量の和に対する日平均汚水量の5%を見込むものとする。
- 生活汚水量は,一般家庭から排水される汚水量であり,水道計画等により定める1人1日給水量を基に1人1日生活汚水量を算定し, 1人1日生活汚水量に計画人口を乗じることにより求める。
4. 不適切
地下水量の推定が困難な区域については,生活汚水量と営業汚水量の和に対する日最大汚水量の10〜20%を見込むものとします。
Ⅲ-19
Ⅲ-19 雨水流出抑制対策に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
- 雨水流出抑制対策は,雨水貯留及び雨水浸透並びに土地利用の計画的管理に分類される。
- 雨水貯留には,公園貯留,各戸貯留,雨水調整池,雨水貯留管等がある。
- 雨水浸透施設の設置に当たっては,地域特性を考慮し,必要に応じて浸透適地マップを作成して,浸透適地の把握を行うことが望ましい。
- 雨水浸透には浸透ます,浸透トレンチ,透水性舗装等がある。雨水浸透施設の導入により,総流出量及びピーク流出量が削減される。
- オンサイト貯留とは,流出した雨水を集水して別の場所で貯留し,比較的大規模に雨
水流出を抑制するもので,河川管理者や下水道管理者が管理することが一般的である。
5. 不適切
雨水貯留はオンサイト貯留とオフサイト貯留に分類される。問題文5.はオフサイト貯留の説明です。なお、オンサイト貯留とは、降ったその場で雨水の一時貯留を図り雨水の流出を抑制するものです。
Ⅲ-20
Ⅲ-20 下水道における計画汚濁負荷量及び計画流入水質に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
- 計画流入水質は,計画汚濁負荷量を計画1日平均汚水量で除した値である。
- 生活汚水の汚濁負荷量は, 1人1日当たりの汚濁負荷量に計画人口を乗じて求める。
- 工場排水の汚濁負荷量は,下水道に受け入れる工場のうち,排出負荷量が大きいと予測されるものについては,実測することが望ましい。
- 観光汚水による汚濁負荷量は,宿泊観光客数とその原単位から推定する。
- 計画汚濁負荷量は,生活汚水,営業汚水,工場排水,観光汚水等の汚濁負荷量の合計
値とする。
4. 不適切
観光汚水による汚濁負荷量は,日帰りと宿泊に分け,各々の原単位から推定する。